無料ブログはココログ

密教美術

2018年1月28日 (日)

「仁和寺と御室派のみほとけ ― 天平と真言密教の名宝 ―」・・・空海『三十帖策子』

Ninnaji2018大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』第135回
桜満開のとき、仁和寺に、滞在した。空海『三十帖策子』を見ようとしたが、この時は修理中で見ることができなかった。空海が長安で筆写した梵語原文(805-6年)を含む。『三十帖策子』を、東寺から守覚法親王が借用して返還しなかった。
空海は、三十一歳の時、遣唐使船で出港。三十二歳の時、青龍寺の恵果阿闍梨に面会する。「われ先より、汝の来れるを知り、相待つこと久し。今日、相見ゆること大いに好し。」(空海『請来目録』)。805(延暦24)年6月。12月15日、恵果阿闍梨、入滅、59歳。この時、空海三十二歳。『三十帖策子』の根幹は恵果の死後、書かれた。(805-6(延暦24-大同元)年)。
桜満開の京都、花盛りの密教寺院に滞在した。しばし憂いを忘れて、春爛漫、醍醐寺の桜満開の時から紅枝垂れ桜が咲き、花吹雪舞うまで、花めぐりする。死の相の下にみると、生命あるこの世のものが限りなく美しい。文明の滅亡を憂うる時、プロメテウスの火と神の怒り、千二百年の時を超えて伝えられる空海の書『聾瞽指帰』、『金剛界曼荼羅』。
諸法無我と輪廻転生とは矛盾する。この仏教の根本的矛盾をどのように解決するのか。第八識は意識されない潜在意識、阿頼耶識(ālaya-vijñāna)で、生死輪廻する主体である。これが大円鏡智、阿閦如来の智恵に転じる。
空海は、諸法無我と輪廻転生との矛盾。この根本的矛盾をどのように解決するのか。
*大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
――
美は真であり、真は美である。これは、地上にて汝の知る一切であり、知るべきすべてである。
美しい夕暮れ。美しい魂に、幸運の女神が舞い降りる。美しい守護霊が救う。美しい魂は、輝く天の仕事をなす。
*大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
大久保正雄『永遠を旅する哲学者 イデアへの旅』
大久保正雄『藝術と運命の戦い 藝術家と運命の女』
――
展示作品の一部
国宝「三十帖冊子」空海ほか筆、平安時代9世紀 (805-6(延暦24-大同元)年)京都・仁和寺蔵 (展示期間:通期展示、2018年1月16日(火)~28日(日)限定全帖公開)
国宝「両界曼荼羅」子島曼荼羅、平安時代・10-11世紀、奈良、子島寺
国宝「守覚法親王消息」守覚法親王筆、平安時代・治承2年1178年 京都・仁和寺蔵
秘仏本尊
国宝「十一面観音菩薩立像」平安時代・8~9世紀、大阪・道明寺蔵 (通期展示)
国宝「千手観音菩薩坐像」奈良時代・8世紀 大阪・葛井寺蔵
(展示期間:2018年2月14日(水)~3月11日(日))
重要文化財「如意輪観音菩薩坐像」平安時代・10世紀、兵庫・神呪寺蔵 (通期展示)
国宝「孔雀明王像」、北宋時代(2月12日まで)
国宝「阿弥陀如来坐像」平安時代・仁和4年(888) 京都・仁和寺蔵(通期展示)
仁和寺「観音堂」33体の仏像を公開。非公開の観音堂の壁画を高精細画像で再現、空間を展示。
――
参考文献
旅する思想家、孔子、王羲之、空海と嵯峨天皇
http://platonacademy.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/post-e107.html
http://bit.ly/2jcAF6D
大日如来の知恵 五智如来の知恵
http://mediterranean.cocolog-nifty.com/blog/2016/06/post-0e2c.html
空海と密教美術展・・・理念と象徴
http://mediterranean.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-d0bf.html
東寺・・・春爛漫の京都
http://mediterranean.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-001d.html
――
御室桜で知られる仁和寺は、光孝天皇が仁和2年(886)に建立を発願し、次代の宇多天皇が仁和4年(888)に完成させた真言密教の寺院です。歴代天皇の厚い帰依を受けたことから、すぐれた絵画、書跡、彫刻、工芸品が伝わります。創建時の本尊である阿弥陀如来像(国宝)は、当時もっともすぐれた工房の作品です。また、高倉天皇宸翰消息(国宝)は皇室との深いかかわりを物語るものです。本展覧会では、仁和寺の寺宝のほか、仁和寺を総本山とする御室派寺院が所蔵する名宝の数々を一堂に紹介します。
――
特別展「仁和寺と御室派のみほとけ ― 天平と真言密教の名宝 ―」東京国立博物館 平成館(上野公園)
2018年1月16日(火) ~3月11日(日)
http://www.tnm.jp/

2016年6月14日 (火)

大日如来の知恵 五智如来の知恵

Dainichinyorai_unkeiKuukai大日如来の知恵 五智如来の知恵
密教において、大日如来が宇宙の根本原理であり、至高の存在である。この大日如来の5つの智慧(法界体性智、大円鏡智、平等性智、妙観察智、成所作智)を象徴する五智如来がある。大日如来の知恵、法界体性智は、自性清浄なる大日如来の絶対智であり、他の四智を統合する智恵である。
*大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
*大久保正雄『永遠を旅する哲学者 美のイデアへの旅』
★五智如来、五智
大日如来は、法界体性智を持っている。
法界体性智は、自性清浄なる大日如来の絶対智であり、他の四智を統合する智恵である。
法界体性智=自性清浄心と呼ばれる第9識(阿摩羅識)
阿閦如来は、大円鏡智【鏡の如く法界の万象を顕現する智】を持っている。
*大円鏡智=阿頼耶識 第8識
宝生如来は、平等性智【諸法の平等を具現する智】を持っている。
*平等性智=末那識 第7識
無量寿如来は、妙観察智【諸法を正しく見極め、追求する智】を持っている。
*妙観察智=意識 第6識
不空成就如来は、成所作智【自他のなすべきことを成就せしめる智】を持っている。
前5識(眼識、耳識鼻識、舌識、身識)、五感(眼、耳、鼻、舌、身)による感覚作用であるが、これが成所作智=不空成就如来の智恵。
★転識得智 9識は、金剛頂経の説く瞑想法(五相成身観)によって各々五智に転じる。
★五智如来、印相
大日如来は、智拳印を結んでいる。
無知や迷妄を退ける堅固な智慧を象徴するものであり、右手は仏界、左手は人間界を表している。
阿閦如来は、右手を下に伸ばす触地印を結んでおり、これは降魔印ともいい、誘惑や恐怖に打ち勝つ不動の心を表している。
宝生如来は、左手を膝の上に置き、右手は下に伸ばして手のひらを前に向ける与願印を結んでいます。伸ばした五指の間からどんな願いでも意のままにかなうという如意宝珠を降らし、人々の願いを成就させることができる。
無量寿如来は、またの名を阿弥陀如来といい「アミユータス」または「アミターバ」。西方極楽浄土の主催者であり、人々を極楽浄土に迎える仏です。定印を結んでおり、結跏趺坐の上に両手を重ねて大指と頭指で倭を作る。
不空成就如来は、サンスクリット語では「アモーガシッディ」。左手は腹前で衣を掴み、右手は胸の高さに上げて掌を前に向けた施無畏印を結んでいる。
釈迦像には「五印」と呼ばれる代表的な印相があり、次のように説明される。
1.説法印(転法輪印)・・釈尊が最初の説法をしたときの印
2.施無畏印・・・・・・・人々のを安心させるときの印
3.与願印・・・・・・・・人々の願いを聞き入れ、望むものを与えようとするときの印
4.定印・・・・・・・・・悟りを開いたときの釈尊の印
5.触地印(降魔印)・・・悟りを開いた釈尊が、悪魔を退けたときの印
*五智・五仏http://www.sakai.zaq.ne.jp/piicats/gochigobutsu.htm
*転識得智 http://www.ermjp.com/j/temple/mandara/manda/oshie/oshie7.html
http://morfo.blog.so-net.ne.jp/2012-02-13
*大日如来 五智如来、印相http://barbarossa.red/five-tathagata/
★運慶「大日如来」、金剛峰寺「弘法大師坐像」

最近のトラックバック

2018年7月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31