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2022年7月28日 (木)

ボストン美術館展 芸術×力・・・増山雪斎「孔雀図」、「平治物語絵巻」三条殿夜討

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大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』285回

私は思い出す。藝術を愛好した権力者、ロレンツォ・デ・メディチ、ヌムール公・ジュリアーノ・デ・メディチ、フランソワ2世。
【藝術と権力者】覇権争いで勝利した国家、封建領主、自由都市、王家の王女、富裕層、富裕商人。権力者は権力争いし、権力者は藝術を愛好し、藝術を外交に用いる。藝術と権力者の歴史をめぐる美術展。
思い出す。藝術を愛好した権力者、古代エジプト新王国ファラオ・ラムセス2世、アクエンアテン王。古代都市国家、アクラガス、アテナイ。ルネサンス、メディチ家、ロレンツォ・デ・メディチ、ヌムール公・ジュリアーノ・デ・メディチ、フランス・ルネサンス、フランソワ2世、ハプスブルク家マリア・テレジア。嵯峨天皇と空海、後白河上皇。
【ハプスブルク家、蒐集家たち】デューラーを庇護したマクシミリアン1世、ボスを愛好したフィリップ美公、ティツィアーノを召し抱えたカール5世、ボスを蒐集したフェリペ2世、奇想画家アルチンボルトを擁したルドルフ2世、ベラスケスを官僚として重用したフェリペ4世。
【吉備真備、数奇な人生、度重なる左遷、72歳で右大臣、81歳で死す】真備は、23歳で遣唐使42歳で帰国、19年唐に渡った学者として出発。聖武天皇、阿倍内親王(孝謙天皇)、歴代の天皇に仕える。阿倍内親王は阿修羅像のモデル。右大臣・橘諸兄、僧正・玄昉、東宮博士
【平治の乱1159年】藤原信頼と源義朝が、藤原信西にクーデタ。平清盛、熊野詣から京都へ戻り、後白河上皇、二条天皇を六波羅の清盛邸に救出。天皇と上皇を女装させて牛車に乗せる。源義朝、敗北。後継者、源頼朝、13歳、伊豆国に流される。後白河上皇、天下一の大天狗。
【保元の乱1156年】後白河天皇、崇徳上皇、兄弟の対立。藤原信西、藤原信頼の対立。平清盛、後白河天皇を武力により支持。
*大久保 正雄『旅する哲学者 美への旅』より
大久保正雄『永遠を旅する哲学者 イデアへの旅』
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展示作品の一部
海を渡った二大絵巻
「吉備大臣入唐絵巻」平安時代・12世紀後半
遣唐使として唐へ渡った奈良時代の学者・吉備真備(695~775)が、唐人の難問に不思議な力で立ち向かうという物語を絵画化した作品。後白河法皇 (1127~1192)が制作させた絵巻コレクションの1つ、当時の絵所預であった常盤光長の筆と伝えられる。
「平治物語絵巻」三条殿夜討巻、鎌倉時代・13世紀後半
 平治元年(1159)に勃発した平治の乱は、その3年前に起きた保元の乱とともに、武士の台頭を示す大きな変革の1つであり、源平争乱の幕開けとなる戦い。「平治物語絵巻」はその約100年後に制作された絵巻、もとは十五巻近い大作。
《吉備大臣入唐絵巻》12世紀、奈良時代に活躍した学者・政治家である吉備真備の活躍を描いた
《平治物語絵巻 三条殿夜討巻》13世紀、平安時代末期、上皇派と天皇派の対立を背景に起こった平治の乱をテーマ
増山雪斎《孔雀図》、1801、雪斎は、本名を正賢(まさかた)と言い、江戸時代中期に伊勢長島藩(現在の三重県桑名市長島町)を治めた大名。
狩野山雪、老子、西王母図屏風、17世紀
アンソニー・ヴァン・ダイク《メアリー王女、チャールズ1世の娘》1637年頃
Museum of Fine Arts, Boston, Given in memory of Governor Alvan T. Fuller by the Fuller Foundation
カナレット(ジョヴァンニ・アントニオ・カナル)《サン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂、サン・マルコ沖から望む》1726-1730年頃
オスカー・ハイマン社、マーカス社のために製作《マージョリー・メリウェザー・ポストのブローチ》アメリカ 1929年
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【ボストン美術館、日本美術、公開禁止理由】ボストン美術館、肉筆浮世絵、多数収蔵されている。例えば、傑作、画狂老人卍、北斎『鳳凰図屏風』など、秘蔵。「江戸の誘惑」2006年、以来公開禁止。ビゲローの遺言書により、ビゲローコレクション41.000点の公開禁止。
「江戸の誘惑」江戸東京博物館(2006年)に展示されている作品は、全てウイリアムス・スターシス・ビゲローが収集したコレクション。ビゲローの職業は本来、医師で、モースの導きにより1882年(明治15年)に初来日、日本美術に魅せられて東京に居を構え、モースやフェノロサと共に日本美術品収集の旅をした。更に貧しい日本画家を経済的に援助したり、奈良地方の宝物保存の為の融資を引き受けたりした。岡倉天心による日本美術院(横山大観、下村観山ら)創設時に、2万円(現在の金銭価値にして約2000万円)の寄付をして援助した。約7年間の日本滞在中に収集したコレクションは、浮世絵を始め様々な流派の絵画、刀剣、刀装具類、染織品、漆器、彫刻等、広い分野に渡り、その数は約41,000点に上る。ビゲローが集めたコレクションは、1つ残らずボストン美術館に寄贈され保管されている。明治維新の開国とともに、西洋化の一途を辿る日本に於いて、軽んじられがちだった日本の美術を再び見出し、収集したビゲローは、貴重な日本の伝統文化を美しく保存してくれた人物の1人。
「江戸の誘惑」(2006年)、これらビゲローコレクションは同題目として、110年ぶりに日本へ里帰りしている(神戸、名古屋、東京で展示)。長期に渡ってビゲローの遺志で、門外不出を執り、その数の多さゆえ謎に包まれていたが、1997年に日本からボストンへと研究員による調査団が送られ、初めて陽の目を見た作品も多くあった。これらを代表とするビゲローの700点に及ぶ肉筆画のコレクションは、版画とは異なって注文によって特別に描かれた「特注品」の1点物であり、その価値は、到底計り知る事が出来ない。
ボストン美術館展、肉筆浮世絵「江戸の誘惑」江戸東京博物館2006より
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参考文献
ボストン美術館 日本美術の至宝、東京国立博物館・・・美の宴2012
https://bit.ly/2C5NsU6
ボストン美術館の至宝展、東京都美術館・・・陳容「九龍図巻」2017
https://bit.ly/3Of7s6v
ボストン美術館、肉筆浮世絵「江戸の誘惑」江戸東京博物館2006

ボストン美術館展 芸術×力・・・増山雪斎「孔雀図」、「平治物語絵巻」三条殿夜討

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理念を探求する精神・・・ギリシアの理想、知恵、勇気、節制、正義、美と復讐
https://bit.ly/3sIf3RW
メディチ家の容貌、ルネサンスの美貌 理念を追求する一族
http://bit.ly/2kSINKR
ヴィーナスの歴史、パリスの審判、三人の女神、トロイ戦争、叙事詩の円環・・・復讐劇の起源
https://bit.ly/3C2fXNP
ハプスブルク家、600年にわたる帝国・・・旅する皇帝と憂愁の王妃
https://bit.ly/2Q14xnz
ハプスブルク家、600年にわたる帝国コレクションの歴史・・・黄昏の帝国
https://bit.ly/2C7rE7K
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古今東西の権力者たちは、その力を示し、維持するために芸術の力を利用してきました。威厳に満ちた肖像画は権力を強め、精緻に描写された物語はその力の正統性を示します。
また、力をもつ人々は、自らも芸術をたしなんだほか、パトロンとして優れた芸術家を支援しました。その惜しみない支援によって、数多くのすばらしい芸術作品が生み出されたのです。
さらに、多くの権力者たちは貴重な作品を収集し、彼らが築いたコレクションは、今日の美術館の礎ともなっています。
本展では、エジプト、ヨーロッパ、インド、中国、日本などさまざまな地域で生み出されたおよそ60点の作品をご紹介します。私たちが鑑賞する芸術作品が本来担っていた役割に焦点を当て、力とともにあった芸術の歴史を振り返ります。
https://www.tobikan.jp/exhibition/2022_boston.html
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ボストン美術館展 芸術×力、東京都美術館
2022年7月23日(土)~10月2日(日)

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