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2016年12月

2016年12月31日 (土)

旅する思想家、孔子、王羲之、空海と嵯峨天皇・・・『戦う知識人の精神史』

KouboudaisiDainichinyorai_kongoubuji大久保 正雄『旅する哲学者 美への旅』より
旅する思想家、孔子、王羲之、空海と嵯峨天皇・・・『戦う知識人の精神史』

美は真であり、真は美である。これは、地上にて汝の知る一切であり、知るべきすべてである。
はちみつ色の夕暮れ、黄昏の丘、黄昏の森を歩き、迷宮図書館に行く。糸杉の丘、知の神殿が聳える。
美しい魂は、輝く天の仕事をなす。美しい女神が舞い下りる。美しい守護精霊が、あなたを救う。
*大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
*大久保正雄『永遠を旅する哲学者 美のイデアへの旅』
――
孔子、流浪の旅
孔子は、下剋上の嵐を抑止するため、魯の君主に抜擢され大司寇に任命されるが、魯国の繁栄を恐れた隣国の斉は美女歌舞団八十人を魯国に贈った。季桓は受納し三日政庁に現れず。紀元前497年孔子、魯国を去る。孔子56歳『微子、四』。流浪の旅に出る。「喪家の狗」と呼ばれる『史記、孔子世家』。69歳の時、孔子は祖国魯に帰ってきた。十三年間、流浪の旅である。子の鯉(伯魚)が50歳で死ぬ。孔子71歳の時、顔回が30歳で死ぬ。『先進、九』。
孔子(紀元前552年9月28日‐紀元前479年3月9日)、74歳で死す。15歳の時、学に志し、30歳の時、学校を開いた。56歳の時、流浪の旅に出て、十数人の弟子が従った。30歳から全生涯にわたって、教え続けた。
周王朝初期は、一千八百余国。春秋時代、支配階級は王、君主、官僚からなり、被支配階級は人民である。官僚とは、卿、大夫、士。官僚は、君子と小人からなる。君子は教養人、小人は知識人。「君子もとより窮す。小人窮すればすなわち濫る」『衛霊公、三』。
加地伸行『中国の古典 論語』2004、白川靜『孔子伝』中央公論社、加地伸行『論語全訳注』講談社学術文庫。
――
王羲之、至高の書家、詩人
王羲之、蘭亭にて曲水流觴の宴
東晋の貴族、王羲之は、権謀術数を弄する首都建康に倦み、永和九年(353)三月三日に会稽山の山陰の蘭亭にて曲水流觴の宴を開き『蘭亭序』を書いた。貴族41人が集まり37首の詩が詠まれた。王羲之(303年 ―361年) 。不仲であった上司王述を避け、355年、病気を理由に官を辞して隠遁する。
仰視碧天際。仰いで碧天の際を視
俯瞰清水濱。俯して清水の濱を瞰る
寥闃無涯觀。寥闃として涯觀なく
寓目理自陳。目を寓すれば理自ら陳ぶ 「蘭亭集詩二首之一」
唐の太宗皇帝は王羲之の書を愛し、その殆ど全てを集めたが、蘭亭序は手に入らず、家臣に命じて、王羲之の子孫、僧智永の弟子弁才の手から騙し取らせ、自らの陵墓昭陵に他の作品とともに副葬させた。(何延之『蘭亭記』)
*『蘭亭序』神龍半印本、八柱第三本。
――
空海、大日如来への航海
空海(774—835)は、十八歳から三十一歳まで山林修行に入る。謎の十三年間、修行する。久米寺東塔で『大毘盧遮那成仏神変加持経』を見出す。三十一歳の時、遣唐使船で出港。三十二歳の時、青龍寺の恵果阿闍梨に面会する。「われ先より、汝の来れるを知り、相待つこと久し。今日、相見ゆること大いに好し。」空海『請来目録』。805年、6月。12月15日、恵果阿闍梨、入滅。59歳。この時、空海31歳。
嵯峨天皇(786—842)、八〇九年即位。嵯峨帝の勅命により、和泉の槇尾山寺より高雄山寺に入京。最澄、空海に密教経典十二部の借覧を乞う。813年、空海40歳。最澄の『理趣釈経』借覧を拒否。823年、空海50歳。嵯峨天皇より東寺を賜る。嵯峨天皇、退位。嵯峨の郊外に、嵯峨院を築いた。嵯峨院は、空海と会い、香茶を飲んだ。
与海公飲茶送帰山一首 嵯峨天皇。『経国集』巻十
海公〔空海〕とともに茶を飲み、山に帰するを送る一首
道俗(どうぞく)相分かれて数年を経たり 今秋晤語(ごご)するも亦(また)良縁なり。
香茶酌み罷(やす)みて日云(ここ)に暮れる 稽首(けいしゅ)して離(わか)れを傷み雲煙を望む。
道俗相分経数年  今秋晤語亦良縁
香茶酌罷日云暮  稽首傷離望雲煙
――
嵯峨天皇、曲水流觴の宴
嵯峨天皇(786—842在位809—823)には、ロレンツォ・デ・メディチ「青春は速やかに過ぎ行く」に似た詩がある。
嵯峨天皇は、曲水流觴の宴を催した。
「神泉苑花宴賦落花篇」嵯峨天皇
青春が半ばを過ぎた頃、何がせき立てるのか、柔らかな風がしきりに吹いて、花がせかされるように咲く。芳しい花の香りは失せようとして、止めることはできない。
わたしは、文雄に呼びかけて、詩人たちは花を愛でるこの宴にやって来た。
「神泉苑花宴賦落花篇」嵯峨天皇(神泉苑の花宴にして「落花篇」を賦す)
過半靑春何處催 和風數重百花開 芳菲歇盡無由駐 爰唱文雄賞宴來 見取花光林表出 造化寧假丹靑筆 紅英落處鶯亂鳴 紫萼散時蝶群驚 借問濃香何獨飛 飛來滿坐堪襲衣
詩宴は、『日本後紀』弘仁三年(812)二月一二日「神泉苑に幸(いでま)す。花樹を覧(みそな)はし、文人に命じて詩を賦せしむ」の時か、弘仁四年(813)五月二日の「花の宴」か。
「天下なる者は聖人の大宝なり」嵯峨天皇遺詔。
余昔し不徳を以て久しく帝位を忝うす。夙夜兢兢として黎庶を済はんことを思ふ。然れども天下なる者は聖人の大宝なり。豈に但に愚憃微の有のみならんや。故に万機の務を以て、賢明に委ぬ。「続日後本紀」承和九年条。
嵯峨天皇勅撰『文華秀麗集』『経国集』『凌雲集』
――
参考文献
宮坂有勝『生命の海<空海>』、宮崎忍勝『私度僧空海』、松長有慶『秘密の庫を開く 理趣経』
*大久保 正雄『旅する哲学者 美への旅』より
*大久保正雄『永遠を旅する哲学者 イデアへの旅』
2016年12月31日

2016年12月30日 (金)

大久保 正雄「愛と美の迷宮、ルネサンス、メディチ家と織田信長」

BotticellinascitaveneresimonettavesAsunsetinflorencefrompiazzalemichel大久保 正雄『愛と美の迷宮、ルネサンス、メディチ家と織田信長』
戦略で読み解くルネサンス
2017年1月12日【孫崎チャンネル】20:00—21:00
――
『愛と美の迷宮、ルネサンス、メディチ家と織田信長』
戦略で読み解くルネサンス
序説、ルネサンスの美術 6人の巨匠
  フラ・アンジェリコ、フィリッポ・リッピ
  ルネサンスの4大藝術家
  ボッティチェリ、レオナルド、ミケランジェロ、ラファエッロ
1、メディチ家の戦い コジモとロレンツォ
  ボッティチェリ『春』1482『ヴィーナスの誕生』1485
  描かれたジュリアーノ・デ・メディチ シモネッタ・ヴェスプッチ
  ミケランジェロ、ロレンツォの家で育てられる。1489―1492
  招かれなかったレオナルド。現代では「万能の天才」と呼ばれる。
2、包囲されたフィレンツェ フィレンツェ包囲網、対教皇庁戦争(1474 – 1480)。
  イタリアの戦国時代 ロレンツォ(1449 – 1469から当主1492)は、稀代の戦略家。
  イタリアの天秤の針。1479、ナポリ王フェランテを説得、和平交渉。
  パッツィ家の陰謀(1478)、陰謀家シクストゥス4世(在位1471 – 1484)。
3、織田信長は、3回包囲された。なぜ、包囲されたのか。
  「天下布武」1567、公家寺家、天皇の権力を無化。楽市楽座1577。永楽通宝の旗印。 
  正親町天皇の綸旨。
  織田信長(1534-1582)が恐れた二人の武将。
  桶狭間の戦い1560、比叡山焼き討ち1571、髑髏盃、天正二年1573正月岐阜城、蘭奢待1574、茶会。安土城天主1579、本能寺の変、天正十年1582、48歳で死ぬ。
  織田信長をめぐる美女、妹お市の方、生駒吉乃。織田信長、利休、茶会
  *大久保正雄『戦国時代年代記 織田信長と芸術、明晰透徹』
4、メディチ家とプラトン・アカデミー
 コジモ(1389—1464)、1439年プラトン哲学の奥義を聴く。1463年プラトン・アカデミーをメディチ家カレッジ別荘(Villa Medici di careggi)に創設。Ficinno Opera Omnia, Vol2
 ロレンツォ・デ・メディチ(1449—1492)は、1492年4月8日、43歳で死ぬ。公的な肩  書はない。アンジェロポリツィアーノ、ピコ、思想家たちは、1498年までにつぎつぎと毒殺(砒素)される。ピエロ・イル・フォルトゥオ(愚者)、調略される。フィチーノ(1449—1499)、死ぬ。
 ロレンツォがピコの助言により招いたサヴォナローラに欺かれ裏切られる。間諜=工作員(『孫子』用間編)。シャルル8世のフィレンツェ侵攻1494を予言。1494メディチ家追放。「虚飾の焼却」1498。アレクサンデル6世を批判、怒り受け破門。処刑1498。
5、メディチ家とハプスブルグ家
  メディチ家は、理念に基づいて行動する。
  ハプスブルグ家は、カネと土地、権力の亡者。
6、バロック美術、カラヴァッジョ(1573-1610)、光と闇の画家
  リアリズム、残酷な現実を描く。『斬首されるヨハネ』1608『ホロフェルネスの首を斬るユディト』1596
  ルネサンスと対比。理想主義、対現実主義。
7、ルネサンスが探求する美は何か。本質の美、現象の背後に隠れた真実。魂の美。理想美。
プラトン哲学の美の奥義、魂の哲学、『饗宴』『パイドン』に根拠がある。
この世界には、隠された真実がある。真実を探求することがルネサンス人の使命である。
ルネサンス人は、理想美を追求する。
8、美とは何か
――
参考文献
大久保正雄「イタリア・ルネサンスの美と世界遺産」世界遺産アカデミー
https://t.co/yxlgRpwirV
大久保正雄『美の探求、旅する哲学者、美への旅』
https://t.co/oMWzv4rP2c
メディチ家年代記 メディチ家礼拝堂の幽明境
https://t.co/jfr10GQn6W
ルネサンス年代記 ミケランジェロ、孤独な魂
ピエタ、メディチ家礼拝堂、卓越した藝術、見出された才能
https://t.co/ejOdghjAJM
ルネサンス年代記 ボッティチェリ ルネサンスの理念
https://t.co/mjMEiIw7xi
ルネサンス年代記 レオナルド最後の旅、フランソワ1世
https://t.co/UMusFWGFOz
ロワールの古城めぐり フランソワ1世、カトリーヌ・ド・メディシス
https://t.co/J9r9OZN2vP
ハプスブルク帝国年代記 王女マルガリータ、帝国の美と花
https://t.co/T2it2d8Zb1
バロック カラヴァッジョ、光と闇の巨匠たち
https://t.co/3Ny54JCgH1
『孫子』、戦略、時代を超える知恵の結晶、知への旅
https://t.co/RggoniP3wD
プラトン、アカデメイア派2000年 美への旅
https://t.co/AC2EF2HKDB
『戦国時代年代記 織田信長と芸術、明晰透徹』
https://t.co/TtfGTKcUEL
旅する哲学者、ソクラテスの戦い ソクラテスの祈り
https://t.co/gW05rsb44i
哲学者の魂 ソクラテスの死
https://t.co/K1EiSrdg79

大久保 正雄『旅する哲学者 美への旅』より

2016年12月29日 (木)

戦略なき国家は、滅亡する。孫崎享

196Magosaki_2014大久保 正雄『旅する哲学者 美への旅』より
戦略なき国家は、滅亡する。(孫崎享『日本人のための戦略的思考入門』)
戦略なくして国の存在なし、歴史を学ばざる者に戦略なし。歴史で事実を知るのではなく、歴史から戦略の考察の仕方を学ばなければならない。
最高の戦略は、敵の謀略を絶つことである。「故に、上兵は謀を伐つ」『孫子』
アメリカの核の傘は、存在しない。核の傘は、幻想である。日米安保条約は、日本を防衛しない。最高の核戦略は、相互確証破壊戦略(MAD)である。「米国が非核保有国に核ミサイルを撃ち込むこともありうる。」
戦略なき国家、日本は敗北する。良い商品を、安く大量に生産することに成功しても、日本経済は敗北する。日本人には戦略的思考がないからである。
孫崎享『戦後史の正体』はベストセラーであるが、国家戦略を考えるために、孫崎享『日本人のための戦略的思考入門』は、名著。必読の書である。@leonardo1498

■孫崎享『日本人のための戦略的思考入門』
内容
第一章 戦略とは何か
戦略とは何か――「相手をやっつける手段」からの脱却
日本にとっての「大きな問題」とは
重要なのは相手でなく自分に悟らせること
孫子の再発見
クラウゼヴィッツ、モルトケの戦略論の欠陥
新たな概念はないが、組み合わせは無限にある
「対米追随」で将来を乗り越えられるか
日本をめぐる安全保障環境の変化

第二章 なぜ日本人には「戦略」がないか
ジョークから見た日本人
「日本人は戦略的思考をしません」と言ったキッシンジャー
『菊と刀』と『日本人とユダヤ人』の描く日本人像
戦略を学ぼうとしない日本
三年後あなたは何をしていますか?――戦略的発想の欠如
戦略的思考のない日本企業は敗れる

第三章 戦略論はどのように発達してきたか
軍事戦略と経営戦略を融合させたマクナマラ
戦略の伝統的定義――クラウゼヴィッツ・モルトケ・ハート
戦闘を回避するための新しい戦略――ハートの間接アプローチ戦略
現代の戦略は「ウェストファリア条約」を守るか否か
ゲーム理論による新しい戦略――最良の戦略は自分では決められない
戦わないことの意義を説く戦略論――シェリングの教え
「相互確証破壊戦略」の誕生――割に合わなくなった戦争
「ミサイル防衛構想」は有効か
米国の核戦略の変遷
米国は報復力を持たない相手に核攻撃をするか
経営戦略論の発達

第四章 戦略論の古典から学ぶ
第二次大戦後再評価される孫子
孫子の現代性とは――マクナマラ戦略との共通点
インドの古典『実利論』――隣国に対処する多様な道
クラウゼヴィッツの『戦争論』と米国の「戦争原則」

第五章 歴史から学ぶ戦略的思考
なぜ歴史を学ぶのか
トゥキュディデス『戦史』から何を学ぶか――ジョセフ・ナイの教え
戦略家は歴史をどう見るか
歴史上の失敗の要因

第六章 現代日本の安全保障戦略――三つの疑問点
(1)戦略の基本がない日本の防衛政策
「基盤的防衛力構想」の驚くべき内容
なぜ日本は自らを守ろうとしないのか
米国は本当に日本を守ってくれるのか
(2)中国の核兵器にどう対抗するか――「核の傘」の信頼度
「核の傘」という幻想
抑止論に曖昧さはない
(3)「国際的安全保障環境の改善」に軍事的に協力する危うさ
日米同盟の強化は世界に平和をもたらすか
テロ根絶のためにすべきこと

第七章 普天間基地移転問題に見る日米同盟
鳩山総理への提言
「ジャパン・ハンドラー」たちの怒り
報道されなかった米国安全保障主流派の見方
普天間基地問題が日米関係全体にもたらす意義
辺野古移設推進派の都合よさ

第八章 日本の独自戦略追求は可能か
第九章 現在の安全保障上の問題を考える

■参考文献
日本人のための戦略的思考入門―日米同盟を超えて(祥伝社新書210) 孫崎 享
http://www.amazon.co.jp/dp/4396112106/ref=cm_sw_r_tw_dp_g...
戦後史の正体 (「戦後再発見」双書) 孫崎 享
http://www.amazon.co.jp/dp/4422300512/ref=cm_sw_r_tw_dp_0...
孫崎享http://twitter.com/magosaki_ukeru

■孫崎享 1943年旧満州国生まれ。東京大学法学部中退、外務省入省。外務省国際情報局長。駐イラン大使等を歴任。元防衛大学校教授。「日本外交現場からの証言」で山本七平賞を受賞。他の著書に「情報と外交」等。
著書
『日米同盟の正体――迷走する安全保障』(講談社現代新書、2009年)
『情報と外交』(PHP研究所、2009年)
『日本人のための戦略的思考入門――日米同盟を超えて』(祥伝社新書、2010年)
http://blog.livedoor.jp/leonardo1498/archives/18772916.html
―――――
孫崎享×大久保正雄「国家権力の謎、独裁権力との戦い」敵の謀を討つ
https://t.co/lUZ8Q6wgrZ
孫崎享×大久保正雄「国家権力の謎、独裁権力との戦い」
http://t.co/91TY3KVEYS
孫崎享×大久保正雄「国家権力の謎、独裁権力との戦い」言論弾圧、大衆操作
https://t.co/ZwYXzga2qH
孫崎享×大久保正雄「国家権力の謎、独裁権力との戦い」経済戦争
https://t.co/3klqtCgGAD
孫崎享×大久保正雄「国家権力の謎、独裁権力との戦い」戦争は作られる
https://t.co/0LsETC4Joy
孫崎享×大久保正雄「国家権力の謎、独裁権力との戦い」権力の闇
http://t.co/obtjedW3CZ

2016年12月23日 (金)

2016年 美術展ベスト10・・・旅する哲学者、美への旅

Botticelli_201603Leonardo_2016大久保 正雄『旅する哲学者 美への旅』より
クロマニオン人、古代ギリシア、ルネサンス、バロック、人類は美への旅をしてきた。
美は愛であり、愛は美である愛のないところに美はない。
美は真であり、真は美である。これは、地上にて汝の知る一切であり、知るべきすべてである。*John Keats, Ode on a Grecian Urn
はちみつ色の夕暮れ、黄昏の丘、黄昏の森を歩き、迷宮図書館に行く。糸杉の丘、知の神殿が目覚める。
美しい魂は、輝く天の仕事をなす。美しい女神が舞い下りる。美しい守護精霊が、あなたを救う。
*大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
*大久保正雄『永遠を旅する哲学者 美のイデアへの旅』
大久保正雄『美の探求、旅する哲学者、美への旅』
https://t.co/oMWzv4rP2c
https://t.co/yp1ebbRfXD
1、
「古代ギリシア、時空を超える旅」東京国立博物館
https://t.co/NPm0xWTgk2
2、
ボッティチェリ展「書物の聖母」東京都美術館・・蘇るルネサンス
https://t.co/VfEaEQieAb
http://platonacademy.cocolog-nifty.com/.../04/post-a0bb.html
3、
レオナルド・ダ・ヴィンチ『糸巻きの聖母』江戸東京博物館・・・レオナルド最後の旅
https://t.co/xyx4ZvwXQr
http://platonacademy.cocolog-nifty.com/.../04/post-d5c9.html
4、
カラバッジョ展、国立西洋美術館・・・光と闇の藝術
https://t.co/2TRjfXSHHK
5、
クラーナハ展、500年後の誘惑、国立西洋美術館・・・透明なヴェールの女、女の策略
https://t.co/F4wSTuUwpZ
6、禅-心とかたち、東京国立博物館・・・不立文字
https://t.co/VUdjgOIiMA
https://t.co/rwrFjYuOmI
7、ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち、国立新美術館
https://t.co/TKpdoEcdvW
http://platonacademy.cocolog-nifty.com/.../08/post-419b.html
8、「黄金のアフガニスタン―守りぬかれたシルクロードの秘宝―」東京国立博物館
4月12日(火)~6月19日(日) 表慶館 http://www.gold-afghan.jp/
9、
ダリ展、国立新美術館、2016年9月14日(水)~12月12日(月)
ダリ『記憶の固執』・・・スペインの荒涼とした大地
https://t.co/87K0up93k4
https://t.co/t76xwoeH92
10、
ゴッホとゴーギャン展、東京都美術館、2016.10.8(土)~12.18(日)
ゴッホ『星月夜』・・・生命の糸杉と天への回帰
https://t.co/Lexf84w03j
https://t.co/kIi4BOu0as
ほほえみの御仏 二つの半跏思惟像、東京国立博物館、2016年6月21日 ~ 7月10日
国宝 半跏思惟像 飛鳥時代・7世紀 奈良・中宮寺門跡蔵、韓国国宝78号 半跏思惟像 三国時代・6世紀 韓国
「生誕150年 黒田清輝―日本近代絵画の巨匠」東京国立博物館、3月23日~5月15日
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1759
櫟野寺の大観音とみほとけたち、東京国立博物館、2016年9月13日~12月11日
鈴木其一 江戸琳派の旗手、サントリー美術館、2016年9月10日(土)~10月30日(日)
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2016_4/
速水御舟の全貌 ―日本画の破壊と創造、山種美術館、10月8日(土)~12月4日(日)
英国の夢 ラファエル前派展、Bunkamuraザ・ミュージアム、2015.12.22-2016.3.6
プラド美術館展―スペイン宮廷、美への情熱 三菱一号館美術館、2015.10.10-2016.1.31
すみだ北斎美術館・開館記念展「北斎の帰還-幻の絵巻と名品コレクション-」11月22 日(火)~ 2017年1月15日(日)
「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」「オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 「ルノワール展」国立新美術館2016年4月27日(水)– 8月22日(月)
ヴェルサイユ宮殿、マリー・アントワネット展、森アーツセンター、2016年10月25日〜2017年2月26日
特別展「世界遺産 ラスコー展 〜クロマニョン人が残した洞窟壁画〜」国立科学博物館、2016年11月1日(火)〜2017年2月19日(日)
生誕百年記念「小林斗盦 篆刻の軌跡 ―印の世界と中国書画コレクション― 」東洋館
2016年11月1日(火)~12月23日(金)
デトロイト美術館展、上野の森美術館、2016年10月7日~2017年1月21日
開館75周年、円山応挙「写生」を超えて、根津美術館、2016年11月3日〜12月18日
*長谷川潔(1891-1980. 12月13日)。京都国立近代美術館「生誕100年記念 長谷川潔展」( 1991 ) マニエール・ノワールの巨匠、繊細で品格高い絵画世界。
2016年12月23日

2016年12月17日 (土)

梵寿綱、生命の賛歌 輝き溢れる芸術建築

Von_jour_cauxVon_jour_caux_mind_waaVon_jour_caux_198401大久保 正雄『旅する哲学者 美への旅』より
梵寿綱、生命の讃歌、生命の輝き溢れる芸術建築
梵寿綱氏の建築は、地中海の生命の輝き溢れる建築の香りがする。フランチェスコ・ボロミーニのバロック建築の迷宮を歩いた時を思い出す。ローマ、噴水の街角、サンカルロ・アッレ・クワットロ・フォンターネの迷宮。
梵寿綱、異端の建築家
梵寿綱師に、教えられた。高度な普遍的な学問を修めても価値がない。創造的学問、創造的研究を自ら創造するべきだ。個性的な独創的な学問ならば、その人の処に求めにくる。
梵寿綱師は、「グランドジャット島の日曜日の午後」*の絵の前を毎日通って、秘密の通路から研究所に通った。
*大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
【芸術建築】梵 寿綱(Von Jour Caux、本名:田中 俊郎1934年1月27日 - )、日本の建築家、芸術家、思想家。
東京都浅草出身。早稲田大学理工学部建築学科卒業後、シカゴ美術館附属美術大学で学ぶ。
1974年6月より梵寿綱を名乗り「梵寿綱と仲間たち」を結成。以来、近代工業製品化している建築技術、様式に疑問を投げかける。「日本のガウディ」の異名を持つ。
梵寿綱建築、ドラード早稲田、マインド和亜、MUNDI ANIMUS精霊の館
―――――
日本のガウディ、梵寿綱の建築 - NAVER まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2139080974526375301
Mundi Animus 精霊の館
http://1955nonnon.jugem.jp/?eid=15
梵寿鋼「ぼくは日本のガウディではない」TH No.53,トーキングヘッズ叢書より。
大久保正雄『地中海紀行』第104回

2016年12月14日 (水)

大久保 正雄「夕暮れの諧調、夕暮れの図書館」

Toledo_sunsetClaude_lorrainodysseus_and_clyseis_Santorini_1920x1200_69225_2016大久保 正雄「夕暮れ散歩、夕暮れの諧調、夕暮れの図書館」
黄昏の丘を越えて、黄昏時、美しい人に会いに行く。夕闇迫るとき、夜霧の忍び逢い。美しい人は、夜霧の中に佇み待っている。愛を語る夕暮れの宴。黄昏の忍び逢い。
黄昏時にはこの世が、強者も弱者も、貧者の家も富者の館の玉楼も、すべて夢か幻想のように、跡形なく消え、夕闇の空に霧のように昇ってゆく。

黄昏の丘を越え、黄昏の森を歩いて、黄昏の町に行く。世界の片隅で、美しい人に呼び止められる。黄昏の丘、夕暮れの諧調。
森の中の図書館に行く。ボードレール『夕暮れの諧調』『万物照応』『香水壜』を、黄昏の部屋で読誦する。黄昏の光芒が、森の木々に満ちてくる。
時の彼方より蘇る、思い出。黄金の黄昏に沈みゆく。フィレンツェの丘の上、町を一望する眺望と美術蒐集で埋めつくされた館。

哲学者は旅する。美への旅、本質への旅、魂への旅、時空の果てへの旅。
美は真であり、真は美である。これは、地上にて汝の知る一切であり、知るべきすべてである。*
はちみつ色の夕暮れ、黄昏の丘、黄昏の森を歩き、迷宮図書館に行く。糸杉の丘、知の神殿が目覚める。
美しい魂は、輝く天の仕事をなす。美しい女神が舞い下りる。美しい守護精霊が、あなたを救う。
*大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
*大久保正雄『永遠を旅する哲学者 美のイデアへの旅』

「住む人もない廃屋があって、衣装箪笥がある。それは黴の匂いがつまり、埃が積もって黒くなっている。衣装箪笥をあけてみると、ときどき古い香水壜が見つかる。栓を開けるると残香が立ち昇ってくる。それにふれた瞬間、昔の思い出がよみがえる。魂がいきいきとよみがえり、迸り出る。」
「暗闇のなかで静かにふるえながら、蛹のように眠っていた無数の記憶が。瞬間、紺碧に染められ、薔薇色に彩られ、金色に輝いて。思い出の翼を拡げて、飛翔し始める。」
(ボードレール『香水壜』より)
「夕されば、今、花々は、梢に揺れて、香爐のように、花の香が、風に薫じて、音と馨と、黄昏の空に渦巻く。憂欝なワルツよ、もの憂い眩暈よ。」「香爐のように、花の香が、風に薫じて、悩ましい心さながら、ヴィオロン、震え。」
(ボードレール『夕の諧調』(Harmonie du Soir)より)
「自然は神の宮にして、生ある柱。時おり、捉え難き言葉を洩らす。人、象徴の森をへて、此處を過ぎ行き、なつかしき眼相に、人を眺む。」「馨と色と音と、互いに答える。」
(ボードレール『万物照応』(Correspondence)より)
(ボードレール『悪の華』鈴木信太郎訳より改稿)

「美は真であり、真は美である。汝が生涯知るべきことはそれがすべてである。」*
Beauty is truth, truth beauty"-that is all Ye know on Earth, and all ye need to know.
*John Keats, Ode on a Grecian Urn

この世界の果て、図書館の片隅に、秘められた思い出がある。時を超えた真の心が、枯れ果てる虚飾を超えて蘇る。
玉のをよ絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの弱りもぞする 式子内親王
私の命よ、絶えるなら絶えてしまえ。このまま生きながらえば、心に秘めた恋がばれてしまいそうだから。この歌は、後白河法皇の三女、式子内親王の歌。藤原定家との秘められた恋が歌われているのか。
逢ひて逢はぬ恋、忍ぶる恋、秘密の恋、みぬ恋、逢はぬ恋。『新古今和歌集』『六百番歌合』の美学がある。
*大久保正雄『新古今和歌集、妖艶の美学』より
*大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
*大久保正雄『永遠を旅する哲学者 美のイデアへの旅』
大久保正雄「旅する哲学者、ソクラテスの戦い ソクラテスの祈り」
https://t.co/gW05rsb44i
★Claude Lorrain: Ulysses Returns Chryseis to Her Father, 1644
★Santorini sunset
大久保正雄2016年12月13日

2016年12月13日 (火)

大久保 正雄「メディチ家とプラトンアカデミー」『ルネサンスの美と世界遺産』世界遺産アカデミー

Ookubomasao_008Ookubomasao_007大久保 正雄「メディチ家とプラトンアカデミー」『ルネサンスの美と世界遺産』世界遺産アカデミー より
――メディチ家とプラトン・アカデミー
15世紀に蘇った哲学はプラトン哲学である。1439年7月6日フィレンツェ公会議で、コジモ・デ・メディチはギリシア人哲学者プレトンの講義をきき、プラトン哲学の奥義に感銘をうけ、「アカデミア・プラトニカ」(プラトン・アカデミー)を構想した。コジモ・デ・メディチは、1462年マルシリオ・フィチーノにプラトンの原典とカレッジの別荘を与え、プラトン全集の翻訳を依頼した。コジモは1464年に死ぬ。しかしフィチーノは1477年に完成した。ロレンツォ・デ・メディチ(1449—1492)は1492年死に、プラトン・アカデミーの思想家たちは、1498年までに次々と死ぬが、フィレンツェから始まったルネサンスはヨーロッパ文化史に深い影響を与えた。(cf.清水純一『ルネサンス 人と思想』、イヴァン・クルーラス『ロレンツォ豪華王 ルネサンスのフィレンツェ』)
アカデミア・プラトニカは「美しい精神をもつ人々の自由な集まり、プラトンに捧げられた集まり」である。(cf.アンドレ・シャステル『ルネサンス精神の深層-フィチーノと芸術-』)フィレンツェ・プラトン主義の愛と美の哲学はミケランジェロたちルネサンスの藝術家に影響を与えた。「魂の美は、肉体における美より美しい」「魂の眼は肉眼が老いる時やっと輝き始める」(プラトン『饗宴』)
――世界の果てでみつけた美しい謎
偉大な都市の片隅に、美しい謎がある。ギリシア、テッサロニキ考古学博物館の「デルヴェニのクラテル」には「ディオニュソスとアリアドネの結婚」が刻まれて、比類なく美しい。スペイン、コルドバのメスキータの林立する列柱室は、美しい闇である。アクロポリス考古学博物館「アクロポリスの少女(コレー)」のアルカイックな微笑みは、何故かくも美しいのか。旅立とう。世界の果てに、美しい謎を探求して。
★黄昏のポンテ・ヴェッキオ、黄昏のフィレンツェ
大久保正雄「イタリア・ルネサンスの美と世界遺産」世界遺産アカデミーWHMR 2011.4, 2016.11改定。
*大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
Copyright 大久保正雄
「whamr2016p_3335.pdf」をダウンロード

2016年12月11日 (日)

大久保 正雄『旅する哲学者、美への旅、美の探求』

Toledo_sunset2015大久保 正雄『旅する哲学者、美への旅、美の探求』
美の本質は何か。美の根拠は何か。人はいかにして美に辿りつくことができるのか。
美を知るのは直観である。直観は一瞬で本質にたどりつく。しかし、美を知ることは美の探求の究極ではない。ソクラテスの美の究極の奥義は、何を教えるのか。ソクラテスの祈りは何を祈るのか。*
孫崎享氏の家でみた長谷川潔『森陰の道』(油彩)。昏い森陰の道のむこうに碧空がみえる。憂愁の彼方に理念がみえる。「ひとの世の旅路のなかば、気がつくと、私は真直ぐな道を見失い、暗い森に迷いこんでいた」ダンテ『神曲』。画家の心象風景。長谷川潔『ヴォルクスの村』油彩(1930)の時代の作品だろうか。この時代、画家はトレドに旅している。荒寥たる大地の果てになにをみたのか。孤高の旅人、長谷川潔。*
――
クロマニオン人、古代ギリシア、ルネサンス、バロック、人類は美への旅をしてきた。
美は愛であり、愛は美である。愛の無いところに美はなく、美のないところに愛はない。
美は真であり、真は美である。これは、地上にて汝の知る一切であり、知るべきすべてである。*John Keats, Ode on a Grecian Urn
はちみつ色の夕暮れ、黄昏の丘、黄昏の森を歩き、迷宮図書館に行く。糸杉の丘、知の神殿が目覚める。
美しい魂は、輝く天の仕事をなす。美しい女神が舞い下りる。美しい守護精霊が、あなたを救う。
*大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
*大久保正雄『永遠を旅する哲学者 美のイデアへの旅』
ラスコー洞窟、古代ギリシア、ルネサンス、バロック、伊藤若冲、クラーナハ、ダリ。博物館、美術館に行くと、時の彼方から、藝術家の魂、歴史を彩る権力者、運命の美女、聖者の精神が蘇る。
絵画史をたどると、画家は死に、描かれた美女は生き、美女は死に、藝術のみが生き残る。
レオナルド『糸巻の聖母』、ボッティチェリ『書物の聖母』、カラヴァッジョ、若冲『動植綵絵』、クラーナハ『ホロフェルネスの首をもつユディト』。
【バロック、光と闇の逆転】
世界は権威を装う詐欺師に満ちている。世人は容易にだまされる。ボッシュ『いかさま師』(愚者の石の除去)プラド美術館、ジョルジュ・ド・ラ・トゥール『いかさま師』ルーヴル美術館、カラヴァッジョ『女占い師』。
悪が支配するこの世界、聖なる者、美しき者は悪と戦わねばならない時がある。
カラヴァッジョ『斬首されるヨハネ』1608は、美しい聖者と醜悪な役人の対比、光と闇、聖者が犯罪者によって処刑されようとしている。光と闇、真実と虚偽の逆転。
敵将の首を斬る、美しき未亡人。カラヴァッジョ「ホロフェルネスの首を斬るユディト」1599 https://t.co/2TRjfXSHHK
【人間の美】
人間の美しさは、心の美しさである。美への旅の究極にあるのは心の美である。大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
【琳派、奇想の画家】
伊藤若冲は40歳から画業を始め、不屈の意志で『動植綵絵』(1757年から1766年)を描き、変化しつづけた。「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。」ダーウィン
琳派は、200年変遷した。本阿弥光悦、俵屋宗達から、尾形光琳、尾形乾山、酒井抱一、其一。鈴木其一『夏秋図屏風』は、夏の森の百合と秋の紅葉の森、緑の木々と青い渓流が美しい。*『大琳派展』2005
――

【天に徳を積む仕事】
困っている人を助けること。人の心を癒し豊かにすること。埋もれている才能を世に出すこと。これは小人にはできない、天人の仕事である。
*大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
【人間性】
いかに高級な藝術、料理を楽しんでも人間性は高くならない。人を高めるのは困っている人を助けること。人の心を癒すこと、豊かにすること。
どんなに高度な知識をもっていても、人の痛みがわからない人は、存在する価値がない。
【価値】
美貌、財産、家、地位、職業、知識、この世のものはあの世に持っていくことはできない。唯一もっていくことができるものがある。それは何か。プラトンの書に隠されている。
*大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
【ソクラテスの祈り】
旅する哲学者、ソクラテスの戦い ソクラテスの祈り
https://t.co/gW05rsb44i
哲学者の魂 ソクラテスの死
https://t.co/K1EiSrdg79
*大久保正雄『地中海紀行 旅する哲学者 美への旅』より
*長谷川潔(1891-1980. 12月13日)。京都国立近代美術館「生誕100年記念 長谷川潔展」( 1991 ) マニエール・ノワールの巨匠、繊細で品格高い絵画世界。
大久保 正雄2016年12月11日

2016年12月 5日 (月)

孫崎享×大久保正雄『国家権力の謎』第9回アメリカの世界戦略と市民の戦い

Magosakiookubo_012016112503孫崎享×大久保正雄『国家権力の謎』第9回アメリカの世界戦略と市民の戦い
孫崎享先生にインタビューしました。2016年11月25日
――
1、トランプ大統領は、軍産複合体の利権を無力化するのか?
大久保正雄 トランプ大統領は、軍産複合体の利権を無力化するのか?
「ブッシュ、オバマ、クリントン」は、軍産複合体の政権であった。
孫崎享
トランプは、ロシアと中国に接近している。ロシアに巨額資本投下、中国から資金援助。すでに協力関係を築いている。
だが、CIA長官、他、軍産複合体派が閣僚に任命されている。軍産複合体派=中東と戦争するグループ。
イヴァンカ・トランプ、その夫ジャレッド・クシュナーは、ユダヤ教徒。イヴァンカは、ユダヤ教に改宗。ユダヤ教徒は、軍産複合体を支持する。
大久保正雄
トランプ大統領は、選挙公約を実行するのか?TPPにどう対応するか。
孫崎享
「トランプは、民族派であり、国内産業の経済的振興が目的。TPPは、大企業の海外侵略が目的。トランプの方向は全く逆方向。」
大久保正雄
米国の世界戦略は、どう変わるのか?
孫崎享
米国の民族主義と軍産複合体利権グループの対立が始まる。軍産複合体を無力化するか、たやすくはいかない。
2、独裁国家、安倍内閣を操っているのはだれか?
大久保正雄
安倍内閣は操り人形(コンプラドール)。牛耳っているのは、日本会議、経団連、今井尚哉、日本の支配階級 軍産複合体、原子力利権。「アーミテージ・ナイ、レポート」2012(CSSI)に従って、TPP、集団的自衛権、憲法9条改憲、政策を行っている奴隷政府。日本。

孫崎享
日本の権力を動かしているのは、軍産複合体、対米従属派、これらの人々は、自ら軍産複合体のために動いている。指示しているのは、ジャパン・ハンドラーズ。アーミテージ、ナイ、マイケル・グリーンたち、CSIS。
3、日本の軍国主義化を止める方法は何か?
孫崎享
秘密保護法、安保法、日本国憲法改悪、集団的自衛権閣議決定、*全体主義への道を突き進む独裁政権。独裁政権を止める方法はなにか。
孫崎享
平和主義者、反ファシズム陣営が、国会で3分の2の勢力を、確保すること。日本国憲法の改憲を阻止しなければならない。
4、政権に反対しない、日本の報道、大学人。権力に隷属する日本の知識人。真実を報道しないマスコミ。
大久保正雄
日本には、戦う知識人がいない。極めて稀少。知識人は、権力者に反対すると生きられなくなる。だから権力の奴隷になる。
「TPP」について真実を報道しないマスコミ。TPPの根本的問題は、日本の法的独立性が崩壊。経済植民地化、
孫崎享
殆どの日本の大学人は、権力に隷属する。例えば、三浦るり。この人は、軍産複合体の手先である。「学習が足りない」と彼女に言った。三浦るり、自分では美人とうぬぼれている、高慢な女性。村田晃嗣(同志社大元学長)他、地位に固執する、安全保障論=軍産複合体に隷属する人々、無数にいる。権力の奴隷。日本の大学人は、国内では政権に隷従し国外ではジャパンハンドラーに隷従する。新聞、日本マスコミは、権力の奴隷。寿司で買収される。
TPPの根本的問題は、ISD条項、TPPによる健康保険崩壊である。真実を報道するべきだ。
5、日本の権力構造は、どうなっているのか?
大久保正雄
6つの権力が合体している。政、官、財、マスコミ、大学、米軍。これらが一体化。独裁権力が成り立っている。
孫崎享
1995年までは、良心的な官僚がいた。1、民族派と2、隷米派が拮抗していた。城山三郎『官僚たちの夏』1975では、民族派が、米国と戦い、自動車産業の復活を実現に導き、自動車産業の繁栄がなし遂げられた。
6、不正選挙は、どのように行われているか。
大久保正雄
投票データ改竄システムで、コンピュータを遠隔操作している。株式会社ムサシが実行部隊。
孫崎享
都知事選、得票に×1.48でデータ改竄。枡添候補を当選に導く。孫崎享氏はじめ、インターネットで、で指摘した。*日刊ゲンダイ
都知事選、小池百合子に、複雑なデータ操作、データ改竄。痕跡を隠している。参院選、衆議院選挙、首都圏、大阪などで不正選挙行っている。現在は、新潟など地方では行っていない。山本太郎議員は不正選挙を告発している沖縄では、ムサシを使用せず。国民の意志が反映されている。実態を解明、不正を阻止しなければならない。
―――――
参考文献
孫崎享×大久保正雄「国家権力の謎、独裁権力との戦い」敵の謀を討つ
https://t.co/lUZ8Q6wgrZ
「低く暮らし、高く思う」ウィリアム・ワーズワース『ロンドン』。
ロマン派詩人 地中海、美への旅
https://t.co/nqAsdA8wKg
*大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
*大久保正雄『永遠を旅する哲学者 美のイデアへの旅』
【質疑応答】島薗進×大久保正雄『死生学 人の心の痛み』
https://t.co/7KJnmjKsqj
孫崎享×大久保正雄「国家権力の謎、独裁権力との戦い」
http://t.co/91TY3KVEYS
孫崎享×大久保正雄「国家権力の謎、独裁権力との戦い」言論弾圧、大衆操作
https://t.co/ZwYXzga2qH
孫崎享×大久保正雄「国家権力の謎、独裁権力との戦い」経済戦争
https://t.co/3klqtCgGAD
孫崎享×大久保正雄「国家権力の謎、独裁権力との戦い」戦争は作られる
https://t.co/0LsETC4Joy
孫崎享×大久保正雄「国家権力の謎、独裁権力との戦い」権力の闇
http://t.co/obtjedW3CZ

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